化粧スレート(コロニアル・カラーベスト)の差し替えとは?

投稿日:2024年11月30日

多くの住宅の屋根に採用されているのがスレートです。
コロニアルまたはカラーベストとも呼ばれており、セメントと繊維質を原料とするセメント系軽量瓦。

厚さ5mmほどの薄い屋根材ですので、経年劣化でひび割れや欠損を起こしていることがあります。
軽微な損傷ならシーリングで補修できますが、大きく破損している場合は、「差し替え」という補修を行います。
「差し替え」とは、破損したスレートを引き抜き、部分的にスレートを張り替える補修方法です。

屋根塗装では、損傷具合によっては、スレートを差し替えることがありますので、これから屋根塗装をお考えの方は、ぜひ「差し替え」とはどんな補修工事なのかポイントを押さえておきましょう

スレートの差し替えとは?

化粧スレート(コロニアル・カラーベスト)の差し替えとは?

スレートの差し替えとは、破損したスレートを引き抜き、部分的に新しいスレートに張り替える補修方法です。
スレートを差し替えるには、「スレーターズリッパー」という専用の道具を使って破損したスレートを引き抜きます。

大まかな流れですが、このようにスレートを差し替えます。

1:マイナスドライバーなどで差し替えるスレートを持ち上げる
2:スレーターズリッパーを差し込んで、スレートの釘を引き抜く
3:破損したスレートを引き抜く
4:スレートを差し込む箇所にシーリングを打設する
5:新しいスレートを差し込む

損傷や既存スレートの具合では、周辺のスレートも差し替えが必要になることもあります。
また、釘を引き抜くとルーフィングを傷つけて雨漏りの原因になる場合があります。
差し替えを採用する際は、屋根の状態もよく検討する必要があります。

屋根はルーフィングが防水の要です。
ルーフィングについてはこちらの「屋根はルーフィングが重要!雨漏りしない理由を解説します!」で解説しております。

ガルバリウム鋼板を覆う補修もあります!

化粧スレート(コロニアル・カラーベスト)の差し替えとは?

スレートの差し替えは、釘を引き抜くときにルーフィングを傷つける可能性があります。
できるだけ損傷を防ぐことを考えるとガルバリウム鋼板で覆う補修方法も検討していただく一つの方法です。

破損したスレートのみガルバリウム鋼板を覆うこともできますし、見た目を考えて屋根全体に行うこともできます。
ガルバリウム鋼板は錆びにくく耐久性に優れ、スレートのように割れる心配もありません。
長い目で見るとガルバリウム鋼板で覆う補修のほうが安心です。

ガルバリウム鋼板についてはこちらの「30年耐久のガルバリウム屋根」をご覧ください。

2000年前後のスレートは差し替えできません!

化粧スレート(コロニアル・カラーベスト)の差し替えとは?

昔のスレートはアスベストが使われていましたが、今ではアスベストの規制で使用が禁止されています。
1996〜2008年あたりで製造販売された初期のノンアスベストスレートは強度に問題があり、経年劣化で層間剥離を起こし、社会問題にまでなりました。

パミールやコロニアルNEO、アーバニーなどこれらのスレートは非常に脆く、差し替えどころか塗装もできません
もし、該当するスレートが使われている場合は、葺き替えやカバー工法で屋根を新しくしていただくことになります。

塗装できない屋根についてはこちらの「塗装してはいけない壁や屋根があるのをご存知ですか?」で解説しております。

劣化や損傷が激しければ屋根を新しくすることも選択肢の一つ!

化粧スレート(コロニアル・カラーベスト)の差し替えとは?

一箇所、二箇所の損傷ならスレートの差し替えでもいいですが、広い範囲で損傷があったり、劣化が進行していたりする場合は、いっそのことを屋根を新しくすることも選択肢の一つです。

屋根を新しくすることを判断する目安が築年数です。
もし、築年数が20年を超えていましたら、ルーフィングの寿命も考える時期ですので、葺き替えやカバー工法もご検討してみたください。

屋根塗装はあくまでも美観性の向上とスレートを保護することが目的です。
屋根の内部まで改善するメンテナンスではありませんので、屋根の状態も見ながら適切な方法でメンテナンスを行いください。

葺き替えとカバー工法についてはこちらの記事で解説しております。

「屋根葺き替え工事の流れと各工程の作業内容」

「屋根カバー工法とは?メリット・デメリット、葺き替えとの比較を解説します!」

自然災害が原因の損傷なら火災保険をご検討ください!

化粧スレート(コロニアル・カラーベスト)の差し替えとは?

屋根は風雨にさらされて被害の出やすい場所です。
毎年台風にも見舞われますので、自然災害が原因で被害を受けてしまうこともあります。

もし、自然災害が原因で屋根に被害を受けてしまった場合は、火災保険を利用して修理することが可能です。
火災保険に適用すれば保険金が下りて、工事費の負担を軽減できます。

もし該当する場合はご加入している火災保険をご確認ください。
当社でも火災保険のご相談を承っておりますので、なにかお困りのことがありましたらお気軽にご相談ください。

火災保険についてはこちらの「火災保険を使った修繕工事」をご覧ください。

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