屋根の工事費用は勾配(傾斜角度)によって変わる

投稿日:2019年5月14日  更新日:2025年5月28日

屋根傾斜

 

建築用語は数え切れないくらいあります。普段の生活では中々登場してこない言葉ばかりですが、実はなにげなく耳にすることもあります。また、業者も無意識に専門用語を使っている場合もありますので、これからお住まいのメンテナンスをされる方は、いくつか用語を知っておくとなにか役立ちますよ。

こちらでは耳にする頻度が高い「勾配」についてご紹介したいと思います。もしかすると聞いたことがあるかもしれませんが、「勾配」はそう難しいものではありません。勾配とはずばり「傾斜」のことです。建物にある傾斜といえばまっさきに目に入るのが「屋根」ですよね。

もちろんこの屋根の傾斜のことを「屋根勾配」と呼んでいます。どの建物の屋根も違いがあるように、当然のことながら屋根勾配も建物ごとに違います。この屋根勾配ですが、屋根の葺き替えや塗装など行う際に、勾配の違いが工事費用にも影響してきます。

こちらでは屋根勾配とはなにか、工事費用にどんな影響を与えるかについてお話しさせていただきます。

1.屋根の勾配とは

それでは屋根勾配についてさっそくお話しさせていただきます。
ざっくり言うと屋根勾配は以下のように勾配を表現しています。

屋根勾配

 

上記の図において、「水平方向10に対してどれくらい高くなるか」が屋根勾配です。
2寸勾配なら水平方向10に対して2寸上がる屋根、5寸勾配なら水平方向10に対して5寸上がる屋根、9寸勾配なら水平方向10に対して9寸上がる屋根となります。

これらの表記は「尺貫法勾配(寸法勾配)」と呼ばれています。
尺貫法とは寸、尺、間、貫など長さや質量の単位のことで、日本古来からの計量法のことです。
いまではメートル(m)やグラム(g)を使いますが、建築ではまだまだ尺貫法が使われています。
一尺は30.3cm、3尺で90.9cm(約91cm)です。

勾配は以下の表し方もあります。

・分数勾配 例:3/10(3寸勾配)5/10(5寸勾配)9/10(9寸勾配)
・角度勾配 例:16.7°(3寸勾配)26.6°(5寸勾配)42°(9寸勾配)

屋根勾配は図面に書いてありますので、勾配がいくつ取られているか確認してみましょう。

2.屋根の勾配が見積にどう影響するか

気になるのは屋根勾配が工事費用にどう影響するかだと思います。
工事費用と屋根勾配の関係は坂をイメージしていただくと簡単です。

急な坂と緩い坂で楽に登れるのは足に負担がかからない緩い坂ですよね。
工事でも同じことが言えまして、急な勾配ほど工事がしにくく、緩い勾配ほど工事がしやすくなります。

 

屋根勾配

3〜5寸勾配の屋根なら施工に支障ありませんが、それを超えてくると足に負担がかかり、工事に影響してきます。

5寸を超える6寸勾配以上を「急勾配屋根」と言います。昔の日本の住宅はだいたい3〜5寸くらいの屋根が多かったですが、近年では狭小地の建物も増え、そこに建てられる建物はだいたい勾配が急です。

とくに都市部に見られる傾向にあり、足場の設置にも関わってきます。相見積もりしたときに施工費に違いがある場合は、もしかすると屋根勾配が影響しているかもしれません。

 

また、急勾配屋根は立っていることも大変ですから、体勢を保てるように屋根足場を設置することもあります。屋根の軒先に平行して単管とクランプを使って足を支えられるようにするのが屋根足場です。

屋根の上に設置する足場となっており、建物を囲う足場とは別途費用がかかります。そのため、屋根足場が必要な屋根だと足場にかかる費用の負担も大きくなります。

3.各屋根材の対応勾配と屋根勾配のメリット・デメリット

屋根の工事費用は勾配(傾斜角度)によって変わる

屋根勾配は対応する屋根材もそれぞれ違います。

スレート 金属屋根 アスファルトシングル
4寸勾配以上 3寸勾配以上 3寸5分以上

※対応勾配は各メーカーの仕様で異なります。

屋根勾配は大別すると「急勾配(6寸以上)」「並勾配(3〜5寸)」「緩勾配(3寸未満)」の3つに分けられます。
各屋根勾配のメリット・デメリットはこちらです。

  メリット デメリット
急勾配
(6寸以上)

・水はけがいい

・雨漏りのリスクが低い

・雪が積もりにくい

・小屋裏の空間を確保できる

・断熱効果が期待できる

・屋根面積が大きくなる

・施工コストがかかる

・屋根足場が必要

・風の影響を強く受け、耐風性に劣る

・落雪がある

並勾配
(3〜5寸)

・一般的な屋根でトラブルが少ない

・トラブルに関するノウハウがある

・4寸勾配以上ならほとんどの屋根材が対応

・見た目に差がつけにくい

・広く普及する一般的な勾配なため、デザインなどが似通う
緩勾配
(3寸未満)

・風の影響を受けにくい

・急勾配屋根に比べて屋根の面積が小さくなる

・勾配がなだらかになり施工がしやすい

・落雪しにくい

・急勾配屋根と比べると水はけが悪くなり、雨漏りのリスクが高まる

・埃や落ち葉などが残りやすい

・対応できる屋根材が金属系に制限される

各屋根勾配のメリット・デメリットは上記の表のとおりです。

屋根勾配の違いで対応できる屋根材が変わります
葺き替えなど屋根工事をご計画されている方は屋根材選びにご注意ください。

気をつけていただきたいのが雨漏りです。
屋根からの雨漏りも多く発生しており、とくに緩勾配の屋根は水はけが悪くなりますので雨漏りにご注意ください
劣化が進行すると雨漏りのリスクが高まるため、10年を目安に点検とメンテナンスをおすすめします。

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