30年耐久のガルバリウム屋根

投稿日:2019年3月15日  更新日:2024年5月30日

ガルバリウム鋼板とは?

屋根材や外壁材など建材にはアルミ、ガルバリウム、ステンレス、銅、トタン、スチールなど様々な金属が使われています。それらの金属の中でも現在よく用いられているのがガルバリウム。

ガルバリウムとは「亜鉛とアルミ、シリコン」からなるメッキ層を持つ鋼板です。昔から使われているトタンは亜鉛メッキ鋼板のことで、メッキを施した鋼板ということではガルバリウム鋼板と同じ構造です。

それではトタンとどれくらい性質が違ってくるのかというと、それは非常に優れた耐久性を発揮することです。ガルバリウム鋼板はアルミの耐久性と亜鉛の犠牲防食作用により錆が発生しにくい特徴があります。

その高い耐久性からメンテナンスフリーと喧伝されていますが、それは誤りです。ここではガルバリウム鋼板の正しい知識についてお伝えしたいと思います。

ガルバリウム鋼板のメリット

ガルバリウム鋼板はこちらの3つのメリットがあります。
 
 
 
① 錆びに強い・・・金属は水や空気に触れると酸化して錆を発生させます。昔から使われているトタン屋根は10年ほど経過するとメッキが摩耗して錆びやすくなります。その点、ガルバリウム鋼板は錆びにくい性質がありますので、非常に長く保ってくれます。メーカーの中には25年も製品保証をつけています。

 

② 非常に軽量・・・屋根材は軽量なほど建物への負担が少なくなり、耐震性を高めることができます。ガルバリウム鋼板は非常に軽量で1㎡あたり約5kg。1㎡あたり約50kgもある瓦と比べると大きな差です。耐震性を重視するならガルバリウム鋼板はおすすめの屋根材です。

 

 

③ 耐熱性に優れる・・・金属全般に言えますが、熱伝導率が高く表面温度が上がりやすい性質があります。屋根では熱の吸収が多くなると室内にも影響を与えます。ガルバリウム鋼板も熱に対して欠点に思われるかもしれませんが、断熱材と組み合わせることで弱点を改善しています。断熱材付きのガルバリウム鋼板ならスレートよりも性能が優れているものもあります。

 

このようにガルバリウム鋼板はとても魅力的なメリットがありますが、それでも決してメンテナンスフリーな製品ではありません。

メンテナンスフリーと謳っているところをよく目にしますが、ガルバリウム鋼板でもメンテナンスが必要ですのでご注意ください。

 

ガルバリウム鋼板の欠点

ガルバリウム鋼板は衝撃に弱く、擦り傷や打痕などを受けやすいデメリットがあります。
錆びにくいのはメッキのところだけで、メッキが剥がれれば鋼板が露出するため長期間空気に触れていれば錆びてしまいます

「ガルバリウム鋼板はメンテナンスをしなくていい」という認識でいると、メッキが剥がれて錆びてしまった時に「錆びないと言っていたのになんで?」と後悔してしまうでしょう。

30年耐久のガルバリウム屋根もう一つ気をつけなければならないのが塗装です。
ガルバリウム鋼板は基本的に塗装不要ですが、メッキが剥がれたときは塗装などの対応が必要です。

塗膜の密着性が悪いため下地処理や下塗りなど特殊な施工をする必要があり、ちゃんと施工実績を持つ業者に工事を依頼しないと施工不良を起こす可能性があります。

ガルバリウム鋼板に葺き替える時も注意が必要です。
前述したようにガルバリウム鋼板は擦り傷がつきやすく、メッキが剥がれると錆びてしまいます。

施工後、細かな擦り傷がつくケースがありますので、仕上がった後に専用の塗料でタッチアップをして、細部まで丁寧に仕上げる心配りが大事です。

※「ガルバリウムはメンテナンスフリーです」という工務店がいますが、完全に間違いです。

おすすめのガルバリウム屋根は、自然石粒仕上げ屋根材

「結局のところガルバリウムはいいの?悪いの?」となりますが、結論を申し上げます。ガルバリウムを選ぶ一番のメリットは、メンテナンスがしやすいということだと思います。(もちろんガルバリウムを選ぶ点はそれ以外にもたくさんありますが・・・)

ただし、ガルバリウム鋼板はメンテナンスをしなくてもいいという認識で選んでしまうと、思わぬ後悔を招く可能性がありますのでご注意ください。もし、塗装が必要になった場合は、特殊な施工になるためスレートを塗装するよりもコストが掛かります。

そこで当社がおすすめしているのが、自然石粒仕上げ屋根材(ジンカリウム鋼板)です。ジンカリウムとはガルバリウム鋼板とほとんど同じ構成を持つ金属です。

ジンカリウム鋼板の屋根材は表面に自然石を吹き付けて遮音性を高めています。また、30年メンテナンスフリーという点も魅力的です。自然石の多彩なグラデーションはすてきな屋根を演出してくれます。

30年間も耐久してくれると節目節目に塗装する必要がなくなり、メンテナンス回数を減らすこともできます。もちろん費用の面でもトータルでは安くなりますので、屋根工事の時は、ぜひジンカリウム鋼板も選択肢の一つとしてご検討してみてください。


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