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ですから、突然飛び込み営業してきた業者の見積もりにはとくに注意しなければなりません。いまでは点検商法という手口もあるようです。屋根などを指摘して無料で点検を行い、「雨漏りしますよ」など不安をあおって工事をするように仕向けるみたいなので、騙されないようにお気をつけください。

注意していただくポイントの一つが、渡してきた見積もりには「飛び込みしてきた営業マンの人件費が含まれている」ということです。飛び込み営業をしている会社が悪いとは言いません。ですが、営業マンを雇っている以上、その人件費がかかっているのは明らかです。

工事費の仕組みについてはこちらの「安さの秘密」もご参考にしてください。

そのため安くするにはいずれかのコストを削らなければ理屈に合いません。もし、大幅に値引きを提案してくる場合は、鵜呑みにはせず、工事にかかるコストと値引きが理屈に合っているか冷静に見極めましょう。

値引きを入れるには、どうしてもコストを削る必要が出てくるため、もしかすると人件費や材料費を削っている可能性があります。工事内容や使用する材料を変えずに値引きを入れるには会社の利益を削るしかありません。

今後も経営していくためには、ある程度の利益を確保しなければなりませんから、どう見ても半額や無料といった大幅な値引きをするのは理屈に合いません。

もう一つ気になることがあります。仮に大幅な値引きができたとします。例えば最初に提示した金額が150万円だとして、それを今日決めてくれるなら100万円にすると言ったとします。これは100万円でも利益を出せるから提案しているのです。

つまり、最初に提示した金額は50万円以上も利益を含んでいるということになります。もっと深掘りすると、実際の工事価格は100万円以下ということです。値下げの理由もいろいろありますが、なぜ値引きができるか根拠を知ることも大事です。

一度決めてしまえば断りにくくなりますし、他の業者が入り込む余地も与えません。もし、提案を保留にすると、他の業者から入知恵されて成約率が下がってしまいます。営業マンもノルマ目標があり、数字のプレッシャーがあるかもしれませんが、それでもやはり即決させようとするのは強引なやり方です。

なによりもリフォーム工事はお客様とお打ち合わせを重ねながら工事内容や使用する材料などをまとめていくものです。どうしても考える時間が必要な場面もあります。一生懸命な営業マンを見ると、ついいい返事をしたくなるかもしれませんが、大切なお住まいの工事です。

簡単にやり直せるものではありませんし、工事費も決して安くありません。今後も住みつづけていくお住まいのことですので、業者をよく見極めて、信頼できるところに工事をご依頼ください。

業者選びについてはこちらの「工事業社の選び方 〜基礎編〜」もご参考にしてください。