屋根塗装の縁切りとは?重要な理由と不要なケース・トラブルの回避方法を解説

投稿日:2023年1月18日  更新日:2024年4月11日

屋根塗装の見積もりで「縁切り」という項目を見たことはありませんか?

 

「縁切りとはなんのことだろう?」はじめて屋根塗装をする方は疑問に思いますよね?

 

縁切りは屋根塗装の工程の中でとても重要です。もし、縁切りがされていないと雨漏りを引き起こしてしまう恐れがありますから、屋根塗装をするときは必ず縁切りがちゃんとされているか確認することが大切です。

 

本日は屋根塗装で大事な縁切りについてお伝えしていきます!

 

【屋根塗装で大事な縁切り】

屋根塗装の縁切りとは?重要な理由と不要なケース・トラブルの回避方法を解説

まず屋根塗装の工程をチェックしましょう。

 

屋根塗装の工程は、

 

1:高圧洗浄

2:ケレン〜縁切り

3:下塗り

4:中塗り〜上塗り(※塗膜を切り込む場合は塗装後に縁切りを行います)

5:塗装完了

6:足場解体

7:お引き渡し

 

の流れで行います。

 

基本的な流れは外壁塗装と似ていますが、「縁切り」だけは屋根塗装特有のものです。

 

屋根塗装の流れはこちらの「屋根塗装」をご覧ください。

 

それでは縁切りとはどんな作業なのかご説明していきます。

 

【縁切りとは?】

屋根塗装の縁切りとは?重要な理由と不要なケース・トラブルの回避方法を解説

屋根材は軒先から棟に向かって一枚ずつ重ねて葺いています。屋根材の重ね目は隙間があり、ここから雨水を流し、通気も取れるようになっています。

 

屋根塗装をすると屋根材の重ね目を塗膜で密閉してしまいます。これでは雨水が外に流れなくなり、屋根材の下で溜まってしまいます。水が溜まるだけでなく、通気も悪くなるため、湿気がこもって下地やルーフィングなどを痛める原因になります。

 

縁切りはこのような状態を防ぐために、塗膜に切り込みを入れたり、タスペーサーを設置したりして隙間を確保する作業のことです。

 

【どうして縁切りが大事?】

屋根塗装の縁切りとは?重要な理由と不要なケース・トラブルの回避方法を解説

縁切りを行うのは以下の二つの目的があります。

 

・雨漏りを防ぐ

・内部結露を防ぐ

 

屋根材の重なりに隙間があること自体初耳という方もいるかもしれません。隙間があると雨漏りしないの?と疑問に思われるかもしれませんが、この隙間は滞りなく排水し、下地やルーフィングなどの劣化が進まないように良好な環境を確保するための重要な隙間になっています。

 

屋根材の下に雨水が流れても雨漏りしないのはルーフィング(防水シート)があるからです。

 

ですが、縁切りをしなかった場合、雨水が抜けなくなって屋根材の下に溜まります。それがある程度の期間つづくとルーフィングの防水性能が落ちて水が染み込むようになります。この状態になると被害が大きくなるのは早く、下地(野地板)が腐食して雨漏りを引き起こしてしまうのです。

 

また、屋根材の下に雨水が溜まると内部結露も発生します。

 

屋内から上がってきた熱と屋外の熱とで温度差が生じて結露が発生します。結露が起こりやすいと雨水が溜まるのと同様に下地やルーフィングの劣化を早めることになります。

 

【縁切りをしなくてもいい屋根】

屋根塗装の縁切りとは?重要な理由と不要なケース・トラブルの回避方法を解説

縁切りが必要なのはスレートという屋根材です。スレートは厚みが5mmほどの薄い屋根材でして、住宅の屋根に最も多く普及しています。スレートの重なりは隙間が小さく、塗装すると塗膜で密閉してしまいます。それに代わって瓦は隙間が大きいですから、縁切りは必要ありません。

 

またスレートでも縁切りが不要な場合もあります。

 

縁切りが不要なケースとは、

 

・急勾配(勾配は傾斜のことです)の屋根

・スレートが反っている

 

の二つです。

 

勾配とは傾斜のことで、6寸勾配以上が急勾配とされています。勾配が急だと水が溜まりにくくなりますので雨漏りの心配はありません。

 

また、経年劣化でスレートが反ってしまっていることがあります。スレートが反っていると隙間が大きくなりますので、縁切りをしなくても塗膜で密閉されてしまうことはありません。

 

まだ築年数が浅く、はじめて屋根塗装をする場合に縁切りが不要というのをよく見ますが、これはケースバイケースです。

 

縁切りが不要と言われるのは、スレートの劣化が進んでなく、隙間が確保されているからとありますが、使用する塗料や環境などで劣化の進み具合は変わります。また、スレートが重なっているところの隙間は、新築の時点でもわずかです。

 

1回目の塗装でも塗膜で密閉してしまう可能性があります。縁切りをしなければコストは安くなるかもしれませんが、もし不具合があれば雨漏りを引き起こします。縁切りをしないリスクの方が高いですから、雨漏りを回避するために縁切りを行った方が安全です。

 

もちろん縁切りをしなくてもいい状態なら屋根を傷つけてしまったり、タスペーサーが抜け落ちてしまったりしますので縁切りは不要です。ただし、実際に縁切りが必要かは現地調査を行って判断することが大事です。

 

中山建装は無料で建物診断を行っておりますので、屋根塗装をお考えの方はお気軽にご相談ください。

 

無料診断についてはこちらの「屋根・外壁0円診断」をご覧ください。

 

【縁切りの方法とトラブルの回避方法】

屋根塗装の縁切りとは?重要な理由と不要なケース・トラブルの回避方法を解説

【縁切りの方法は2つ】

屋根塗装の縁切りとは?重要な理由と不要なケース・トラブルの回避方法を解説

縁切りの方法は以下の二つがあります。

 

・塗膜に切り込みを入れる方法

・タスペーサーを設置する方法

 

「塗膜に切り込みを入れる方法」はタスペーサーが登場する前から行われていた縁切り方法です。現在ではこの方法ではなくタスペーサーで行われることが多くなりました。

 

タスペーサーは屋根材の重なり目のところに差し込んで隙間を設ける部材です。タスペーサーを取り付けるとその厚さ分、屋根材が持ち上がり、隙間を設けることができます。

 

タスペーサーについてはこちらの「タスペーサーの重要性 ~雨漏りから屋根を守る、タスペーサーとは」でお伝えしております。良ければこちらもご覧ください。

 

【縁切りが省かれていないかよく確認しましょう!】

屋根塗装の縁切りとは?重要な理由と不要なケース・トラブルの回避方法を解説

縁切りがされていないことの被害は大きなものです。雨漏りは建物の構造体を弱体化させ、シロアリを寄せ付ける原因にもなります。

 

雨漏り工事は構造体を修理するわけですから、工事規模は大きくなり、工事代も高くなる傾向です。

 

縁切りの有無で雨漏りを引き起こすリスクは大きく変わってきますので、屋根塗装をするときは必ず縁切りがされているか確認しましょう。

 

トラブルの回避方法は、

 

・見積もりに縁切りの項目があるか確認する

・業者から縁切りについて説明してもらう

・縁切りの工事写真を撮ってもらう

 

などです。

 

工事の打ち合わせは口頭だけで済ましてしまうことが多いですが、縁切りなど工事に関わる内容は見積もりに追加で書いてもらうようにしましょう。万が一トラブルになった時に書類で残されていないと証拠を示せなくなり、長引く原因になります。

 

それでは本日はここまでです。縁切りは建物を守る大事な工程ですから、これから屋根塗装を行う方はしっかり縁切りが行われているか確認しておきましょう。

 

屋根塗装は足場を設置しますので、コストの節約のために外壁塗装など足場が必要な工事も一緒にご検討ください。同じタイミングで工事しておくと足場の設置回数が減り、トータルコストを抑えられます。

 

詳しくはこちらの「屋根と外壁はセットがお得」でお伝えしております。良ければこちらもご覧ください!

 

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