屋根工事を行う前に知っておきたい!「ケラバ」・「軒先」とは?

投稿日:2023年4月10日  更新日:2024年1月26日

建築はたくさんの専門用語があります。

当社は極力専門用語を使わずにお客様にご説明をしておりますが、いくつか専門用語を知っておくと工事の時に役立つことがあります。

 

本日は数ある専門用語の中の「ケラバ」と「軒先」について解説していきたいと思います。

「ケラバ」や「軒先」は、屋根工事をしていると頻繁に出てきますので、ぜひチェックください!

 

傾斜がついている側がケラバ

屋根工事を行う前に知っておきたい!「ケラバ」・「軒先」とは?

「ケラバ」と聞くといかにも専門用語って感じがしますよね。

「ケラバとはどの部材のこと?」と疑問に思うかもしれません。

 

ですが、「ケラバ」は屋根の部材ではなく、場所を示す言葉なのです。

 

「ケラバ」は屋根の傾斜側を示す言葉でして、屋根の形状によって「ケラバ」を持つ屋根と持たない屋根があります。

「ケラバ」を持つのは以下の屋根です。

 

【ケラバを持つ屋根】

・切妻屋根

・片流れ屋根

・入母屋屋根

 

住宅によく採用されている「寄棟屋根」や近年住宅にも採用されることが多くなった「陸屋根」にはケラバがありません。

 

ケラバに取り付けられている部材

なぜ「ケラバ」と呼ぶのかというと、形が昆虫のオケラの羽に似ていることが由来しています。

ケラバには「破風板」や「ケラバ水切り」が取り付けてあります。

 

屋根工事を行う前に知っておきたい!「ケラバ」・「軒先」とは?

「破風板」はケラバ側に取り付けられている板のことです。

素材は木材やケイカル板、窯業板などがあり、風雨や太陽光を防ぐだけでなく、建物の装飾としての役割もあります。

 

屋根工事を行う前に知っておきたい!「ケラバ」・「軒先」とは?

「ケラバ水切り」はケラバ側の屋根面端に取り付けられているL形状になっている板金部材のことです。

屋根面は雨水が流れてくるため、水が内側にまわりこまないようにケラバ水切りで防水してあります。

 

水平に延びる側が軒先

屋根工事を行う前に知っておきたい!「ケラバ」・「軒先」とは?

「軒先」は、先ほどのケラバと同じように場所を示す言葉。

「軒先」は屋根側面の水平に延びる場所を指します。

 

「ケラバ」とは違い、「軒先」はどの屋根にもあり、「切妻屋根」や「片流れ屋根」「寄棟屋根」「入母屋屋根」などがそうです。

ただし、「陸屋根」は軒の出がありませんので、側面を軒先と呼ぶことはなく、ここはパラペットと呼んでいます。

 

軒先に取り付けられている部材

「軒先」には「鼻隠し」「雨樋(軒樋、集水器)」「軒先水切り」などの部材が取り付けてあります。

また、「軒先」の裏側は「軒天井」もあります。

 

「鼻隠し」は軒先に取り付けられている板部材のことです。

「破風板」と同じ素材が使われており、木材やケイカル板、窯業板などがあります。

「破風板」の役割と同様に風雨や太陽光への影響を防ぎ、建物の外観を飾ります。

 

屋根工事を行う前に知っておきたい!「ケラバ」・「軒先」とは?

「軒先水切り」も「ケラバ水切り」と同じく、水がまわりこまないように防水を担っています。

屋根面から流れる水がまわりこむと、ルーフィングや野地板の内部に水が侵入してくるため、腐食や雨漏りを起こす要因となります。

 

また、「軒先」には「雨樋」が取り付けられています。

ここに取り付けられているのは、軒樋と集水器です。

 

軒樋や屋根面から流れてくる雨水を受けて、集水器に集めます。

集水器は縦樋に接続してあり、軒樋から集まった雨水を縦樋に流す役割があります。

 

雨樋についてはこちらの「劣化症状・損傷別に雨樋の修理方法を解説!」をご覧ください。

 

屋根工事を行う前に知っておきたい!「ケラバ」・「軒先」とは?

「軒天井」は張り出した屋根の天井のことです。

「破風板」の裏側も軒天井と呼びます。

 

「軒天井」の張り出しを「軒の出」と呼び、建物によって「軒の出」は違います。

「軒の出」が広いほど、風雨や太陽光の影響が少なくなるメリットがあります。

また、採光にも関係があり、「軒の出」が広い建物は、夏は日差しを防ぎ、冬は日差しを取り入れることができます。

 

このメカニズムは、季節で変化する太陽の日射角度が関係しています。

夏は日射角度が高く、日差しは上側に向けられます。

 

軒の出が狭いと直射日光を受けてしまい、室温が上昇してしまいますが、軒の出が広ければ直射日光を防ぎ、室温が上がるのを抑えてくれます。

 

反対に冬の時期は、太陽の日射角度が下がります。

夏は日差しを抑えてましたが、冬は太陽の日差しの差し込みが下がるため、軒の出が広くても彩光を取り入れることができ、室内環境の快適性を維持がされます。

 

従来の日本住宅は、気候に合わせた造りになっており、軒の出を広く取るのが一般的でした。

ですが、現在はコストの削減やモダンなデザインの影響で、軒の出を狭くとる住宅が増えています。

 

採光を確保する方法については専門的なことですので、「ケラバ」や「軒先」の軒の出を意識している方はそう多くはないかと思いますが、どれくらい屋根の端のところが張り出しているかで、日の入り方も変わるということをぜひこのご機会に知っておいてください。

 

屋根面の温度上昇を抑え、室温上昇を改善する方法があります。

詳しくはこちらの「【夏の暑さ対策】屋根工事でお住まいの環境を改善!」をご覧ください。

 

専門用語を知っておくと工事の打ち合わせもスムーズ!

屋根工事を行う前に知っておきたい!「ケラバ」・「軒先」とは?

ここまで「ケラバ」と「軒先」についてお伝えさせていただきました。

これらの言葉は、普段の生活に密接に関わるものではなく、使う機会もそうそうないでしょう。

 

しかし、屋根工事では「ケラバ」と「軒先」という言葉は頻繁に使います。

もし、これらの用語を知っておくと、屋根工事を行うときに思いがけないことで役立つかもしれません。

 

専門用語を知っておくことで、工事の打ち合わせがスムーズになったり、なにか指摘したい時も伝わりやすくなります。

工事の時はできるかぎり専門用語を使わずにお客様に伝わりやすい言葉に置き換えてご説明しておりますが、不意に専門用語が出てきてしまうこともありますので、工事のことを深く理解するためにも、いくつか専門用語を覚えておくことをおすすめします!

 

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